· 

「予期出来る災害」への対策


関東に襲来した台風

過去、関東甲信地方に来た台風の数

強風で建物が揺れるイラスト

気象庁の過去データを見てみました。

*台風の中心が茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨・長野の気象官署(気象予想などを行う公的機関)の300km以内に入った数

1950代≒3.4個/年 1960代≒3.6個/年 1970代≒2.2個/年1980代≒3.1個/年 1990代≒3.0個/年 2000代≒3.3個/年 

2011~2018≒3.6個/年。

平均3.2個の台風が関東甲信地方に来ている計算になります。(最小0個~最大7個/年)

参考資料*気象庁:関東甲信地方・台風接近数


今回の台風(令和元年:15号)概略

暴風雨で傘がひっくり返る様子。イラスト

今回、台風の目が千葉市の真上を通って北東に抜けた形になります。

気圧などの確定した数字は気象庁から未発表ですが、ニュースで見る限り、最大960hPa前後。 

「非常に強い」まで発達していませんが、「強い」台風でした。

今回の最大の特徴は強風。

 

千葉市中央区で瞬間最大風速は57.5mを記録しています。

沖縄でも、そこまで強い風は宮古島など離れた場所で年2~3回程度でしょうか。本島に限っては年1回あるかないかの暴風です。

位置表

台風の進行方向の右の風が強い 図説

今回、千葉県の被害が大きい理由は、台風の進路の右側に千葉県全体がほぼ含まれていたから。と推察できます。

 

図説:台風は進行方向の 右側の風が強い。北半球での風は、反時計回り

 

関東に台風が上陸した場合、千葉県・茨城県は東側に位置するため、他の地域と比べて強風の被害が出やすい地域と言えます。


台風による2大被害

風と波で危険にさらされる町 イラスト

台風の影響で考えられるのは、二つ。

雨(水害含む)の被害です。

風:停電→断水の可能性:風呂・トイレの使用×。冷蔵庫被害。クーラー無しによる健康被害。さらには家屋の被害など。

また、停電→交通機関などの麻痺→食料の確保困難。

今回の停電では、漏電火災が多発したようです。停電が修復しても家屋に損壊がある場合は安心はできません。

 

雨:浸水被害→家屋の浸水・交通機関ストップ・更には土砂災害など。 


基本的な対策

防災用品色々 懐中電灯・水・ラジオなど。 イラスト。

食料・飲料が最優先。

次は防暑・防寒、睡眠不足などの健康被害の防止。

次に明かりなど様々なものに使う電気関連。

 

*「情報の取得が最優先」という考えも見通しを立てるために重要とも言えます。

今回、携帯は圏外でしたがラジオは受信できたと言っていました。(千葉北部)

事前に出来る事(最低限したほうが良い)

充電している電子機器(携帯・スマホ・パソコン) イラスト

・食料確保:水・携帯食料が最優先。その他調理しないで済むもの。

・充電。携帯:情報の取得、連絡など。充電池の充電:ランタン(前にまとめたページ)やラジオなどに使用。幅広く使える。

・ガソリンを満タン(いざとなったら長期移動も視野に。)

・自宅周囲物の整理・固定。

・避難場所の確認:自分の土地がどのような災害が多い土地か知っておく事も重要。(各市町村の防災マップを確認してください。)

 

・自宅のトイレが停電時に作動するか確認。停電時でも手動の緊急レバーで流せるトイレもあり。→水だけで流せるのであれば、湯船に水をためておくことも有効。水を流せないタイプなら、携帯トイレ等もあると安心。(ブレーカーを落として試してみて。)断水で、仕方なくお茶で流した経験あり。

 

*あると便利なものはたくさんあります。どこまで用意するかは各家庭によるかと思います。私は「体を拭くシート」がお風呂に入れなかったとき、非常に有効でした。


まとめ

結局、どこまで準備するかは個人の裁量

家族で災害用品を持ち、避難している様子。 イラスト

今回ほどの「強い」台風が関東に来たのは27年前と、確率上は可能性の低い台風でした。

しかし、次がいつかは分かりません。

100年後か10年後か。もしくは来年、早くて今年か。

これから先の事柄は誰も予測できません。

 

十分な対策をするか、来てから対応するか。

それは個人が決める事。

私は台風の多い沖縄(平均接近個数≒8個/年)に住んでいるので、最低限の備えは行っています。

緊急避難場所も理解していますし、どのような災害が起こりやすい地域かをチェック済みです。

 

皆さんも、「〇〇が必要」になってからあたふたするより、不要か必要かを優先順位をつけて準備をして、台風に臨んでほしいです。

 

最終的にあなたの命や家族の命を守るのは、国でも自治体でもなく、あなた自身です。

 

1日でも早く通常の生活を過ごせるようになる事を願っております。

 

閲覧 ありがとうございました。